伊能忠敬のローテク測量器で本当に正確な地図が作れるのか?シミュレーションしてみた|hydraenids
はじめに 天文雑誌「星ナビ」のバックナンバーを漁ったところ、以下の記事が目にとまる。 室井恭子, 2021. 大日本沿海輿地全図200年 地を歩き天を測った伊能忠敬のあしあと.星ナビ. 22(10): 50-57. 天文誌の記事ということもあって、天文愛好家向けに伊能忠敬の業績を紹介した良記事である。伊能忠敬と言えば、江戸時代後期に信じられないほど正確な日本列島の地図を作った人として有名だが、実は、そのマインドはあくまで天文家だったらしい。そのため、地図作成のための測量にあたって、天体観測により緯度の測定も行っていたことが紹介されている。緯度を測定するには、北極星の高度や、他の