OSS ライセンスの最近の潮流: PolyForm License について
まえがき開発中のソフトウェアのライセンスを策定するため、現時点でのベストプラクティスについて探っていたところ、ここ数年の OSS ライセンスの動向が面白かったので復習も兼ねてまとめました。 特に、Umbrel が採用したという PolyForm という新しいライセンス形態が面白かったので、これについて詳しく述べます。 なぜ今ライセンスについてまとめるのか私はソフトウェアやサービスをマネタイズする方法について興味があり、特にビットコインの応用について調べたりしています。 ビットコイン (Lightning Network) を HTTP で利用することで、Web API の課金方法の可能性は大きく広がることは間違いないのですが、これはあくまで単なる支払いの手法であって、広く使われる事を前提としたソフトウェアの開発を支える手法にすることは(それだけでは)難しいという問題があります。 ソフトウェアの収益化にまつわる問題は昔から存在します。DAO とか ICO などといった新しい手法で解決を目指す潮流も有るようですが、フリーライダー問題をトラストレスに防ぐのは一般に非常に難しくどうしても法律マターにならざるを得ないと私は考えています。Bitcoin 自体がパクられまくっているから言うまでもないですね。パクれないのは BTC の価値だけです。 OSS を開発・利用する可能性がある人はもちろんですが、今やすべての企業はソフトウェア企業である事を思えば、 OSS に関するお金の流れを知っておくことはすべての社会人の基礎教養と言えるのではないでしょうか。そういった内容に興味がある人のためにまとめました。 ... というのは建前です。本音は、自分で開発していた OSS をいつも何も考えず MIT